ECサイトの運用が軌道に乗ってくると考えるのが、ECサイト間の在庫の連携や実店舗とECサイトの連携です。手作業で出来る量には限界がありますから、半自動化して、便利にしたいですよね。
Airレジを介してECサイトと実店舗との連携を考える方も多いと思いますが、AirレジはECサイトと連携するためのシステムを提供していません。そのため、Airレジを使い続ける場合は、まず実店舗とECサイトとの連携を諦める必要があります。
ですが、実店舗は連携できなくても、複数のECサイト運営しているなら、ECサイト側の在庫管理だけでもまとめたですよね。端的に言えば、ネクストエンジンなどの在庫管理に特化したシステムを新たに導入することで在庫管理の一元化が可能になります。それぞれの店舗での売買情報、発送状態の確認などをデータを自動で吸い上げ、在庫状況を一括管理します。
ネクストエンジン上で自動で在庫数が変動するので、各ECサイトごとに在庫を分ける手間も、在庫数を登録する手間もありません。
実店舗も合わせて管理したい場合は別のPOSレジ（スマレジやパワクラなど）への乗り換えが必要です。Airレジは無料で使いやすいPOSレジですが、無料な分できないことも多くなっています。
ネクストエンジンを導入するついでにPOSレジも乗り換えてもいいですが、一度に乗り換えるのは手間、という方もいらっしゃいますよね。そこで今回はAirレジを使い続けた場合の在庫管理方法をみていきたいと思います。
Airレジを使い続ける場合の在庫管理
Airレジを使い続ける場合、ECサイトと実店舗の在庫連携はできません。そのため考えられる在庫管理方法は2種類。
①最初から在庫を分ける
一つ目の方法は、最初からECサイト用と実店舗用の在庫を分けて、置き場所の倉庫を2か所確保する方法です。ECサイト用の在庫はネクストエンジン上に登録して管理、もう一つはAirレジ上に登録して在庫を管理します。
在庫を完全に分けているので残り1つしかないのに実店舗とECサイトの両方で売ってしまった、という無在庫販売が起こりません。デメリットは、実店舗では在庫があるのに、ECサイトでは売り切れ、といったような機会損失も起きやすいことです。
②在庫をネクストエンジン上に統一する
少し手間をかけてもいいなら、ネクストエンジン上の在庫を主軸にし、ECサイトと実店舗の在庫を共通化する方法です。
この場合、ネクストエンジン上の在庫数を倉庫と同じにし、実店舗に商品を並べるときは倉庫から商品を出したタイミングでネクストエンジン上の在庫を減らす。お客さんが在庫確認に来られたら、倉庫から商品を取り出したタイミングでネクストエンジン上の在庫をマイナスにする。売れたタイミングにすると販売数に誤差が出てしまうかもしれないので、店舗に出すタイミングを順守する、といった形で手作業で在庫を管理すれば、ECサイトと同じ倉庫を使うことも可能です。
ただ手作業なのでヒューマンエラーが発生しやすく、在庫の数が合わなくなるといったことが起きやすくなります。そのため、実店舗は1つだけ、お客さんもそれほど来ない、といった、実店舗の運営が主軸でない場合におすすめできる方法です。実店舗が2店舗以上ある場合はちょっと難しいと思うので、実店舗とEC用の倉庫を分ける、またはほかのPOSレジに乗り換えて、ECサイト間、実店舗間すべての在庫連携をするのがシンプルで混乱が起きにくいです。
ネクストエンジンはこんなお店におすすめ
- ECサイトを2店舗以上展開している
- ECサイトの売買数が月に100件を超える
- 在庫数の把握できず、ミスが起きている
ネクストエンジンは料金が安く、料金プランもシンプルです。基本使用料は月額3,000円で、200件までの受注件数は基本料に含まれます。200件以上は従量課金となり、1件あたり35～5円かかります。月間受注件数に応じて1件当たりの金額は変わります。
月額3,000円～なので、まずは試してみて、気に入らなかったら解約というのも全然あり。2023年の5月から基本使用料がグッと下がり、個人でも利用しやすくなりました。アプリをインストールして使用するので、設定は必要ですが、専用の周辺機器を購入する必要もありません。パソコンだけで使い始められます。
こんなお店はAirレジからの乗り換えを
ネクストエンジンを使用すればECサイト上の在庫管理は非常にスムーズになります。なので、Airレジを使い続けることも可能ですが、事業の規模が大きくなり、業務量が増えてきたら乗り換えがおすすめです。
例えば
- 実店舗が2店舗以上ある
- 実店舗もECサイトも売買数が多く、手が足りない
- 在庫数が毎月合わない
注文件数が増えると、どうしても時間が取られるように。確認作業を何度もしてもミスが起きるようになってきた、作業員が足りず、増員が必要などの不都合が出てきたら乗り換えを検討する時期かも。
ネクストエンジンと連携できるPOSレジ
ネクストエンジンと連携できるPOSレジはいくつかありますが、代表的なのはスマレジ、パワクラ、BCPOSの3つです。
それぞれの特徴を簡単に言うと、
スマレジ
スマレジはAirレジとUIが似ていて、iPadを使用するPOSレジです。ネクストエンジンと連携するには月額5,500円以上の有料プランに入り、APIを利用できるようにする必要があります。拡張機能が豊富で、どんな事業形態にも対応しているマルチなPOSレジです。
パワクラ
パワクラはwindowsを搭載したタブレットを使用するPOSレジで、対応OSはwindows10です。アパレルと小売りに強く、それ以外の事業形態にはおすすめできません。月額7,000円と在庫連携費用で店舗数ごとに×月額3,000円がかかります
BCPOS
BCPOSもwindowsを搭載したタブレットを使用するPOSレジです。古くからPOSレジを取り扱っており、行政の窓口などでも使われています。ちょっと古い定番の外部ソフトとの連携や医療のレセコンとの連携も可能で、とても手堅い印象のPOSレジです。月額5,000円と連携費用3,000円がかかります。
記載金額はいづれも最低金額です。このほかネクストエンジン使用量がかかり、機能の追加に合わせて、料金が変動します。