最近オムニチャンネルという言葉をよく聞くようになってきたので、気になっている経営者の方も多いのではないでしょうか。
オムニチャンネルはざっくりいうとアプリなどのITツールを通じて、お店とお客さんの間にある垣根を限りなく低くし、相互間の連携を構築するためのシステムのことです。
お店のECショップ、実店舗ごと、配送センター、倉庫、そしてお客さん。これらの間を自由に行き来し、お互いのやり取りを円滑にする。下の画像のようにどこからでもかかわる人がやり取りできるようにする、この仕組みのことをオムニチャンネルと読んでいます。

どの地点からもアクセスできるようにする、、、うっすらお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、オムニチャンネル化はお金が、かかります。これまで導入していたのは大企業だけでしたが、最近はシステムの相乗りによるオムニチャンネルが普及し、中小でも導入が進んでいます。
有名なオムニチャンネル
日本で有名なオムニチャンネルをいくつか紹介していきます
マクドナルド
洗練されたデザインを誇るのがマクドナルドのオムニチャンネル。アプリを中心にオムニチャンネルを展開しています。
マクドナルドのアプリは出来ることが非常に多いです。近くにあるマクドナルドの店舗を探し、そこから店舗ごとに発行されるクーポンの使用でき、デリバリーの注文、アプリ上で決済。店舗に受け取りに行くモバイルオーダーなど、すべてをアプリから行うことが出来ます。またPayPayやApplePay、GooglePayなども使えるので、クレジットカード情報などを登録することなく、すでに携帯内に登録している決済方法を利用できるのも魅力です。
また、プッシュ通知でキャンペーンや新商品のお知らせも行います。アプリを立ち上げたときにファーストインプレッションはその時のおすすめ広告です。宣伝のラインナップは頻繁に変わり(時間で変わることも)、お得な情報を流すことでお客さんの購買意欲を高めています。
福袋などの限定商品の抽選もアプリで行います。他社のツールを使うことなく自社で完結しています。情報が多く、操作性もいいので、見ていて非常に楽しいつくりとなっています。
大手飲食店では同じようにアプリがあります。お店のアプリからクーポンの配布、モバイルオーダーなどを行うお店が非常に増えました。系列グループまとめて一つのアプリにしているところも出てきています。すかいらーくグループではガストやバーミヤン、ジョナサンといった系列店のレストランをすべて一つのアプリにまとめ、クーポンを発行。牛丼の松屋も系列店を一つのアプリにまとめています。
セブンネット
オムニチャンネルといえば触れないわけにはいかないのが、セブン&アイグループのオムニ7です。セブン&アイグループの総合通販サイトとして誕生し、複数のグループブランドの買い物が一つのサイトで行うことが出来ましたが、2023年1月にさみしくも終了。社長の退陣のせいとも言われていますが、日本でこれほど大規模にグループ会社をまとめようとしたのはオムニ7が初めてだったのではないでしょうか。
いまはそれぞれの通販サイトに戻っていますが、それでも7iDなどの共通IDは残っています。セブン&アイグループすべてにアクセスできます。
セブンイレブンとネットの連携は現在も生きており、セブンネットで注文した商品は近所のセブンイレブンで受け取れば送料無料。24時間好きな時に受け取れます。大手コンビニで唯一ミールキットの受注も受けており、コンビニ弁当よりもちょっと豪華で野菜の入った食事が少しの手間できるなど、毎日利用する工夫が隅々まで生きています。KDDIと連携したローソンも今後この領域に進むことが予想されます。
お店のオムニチャンネル化を目指そう
オムニチャンネルといってもお店ごとに必要な機能は変わってきます。これまで紹介したもはお金があって体力のある大手企業がより多くのお客さんを獲得するために非常に非常に、非常にお金をかけて作ったものです。
専用のアプリを作るのもいいですが、管理の手間とお金が非常にかかるので、中小の企業には難しい現実があります。そこでおすすめなのが、他のツールに相乗りすることです。オムニチャンネルの一翼、例えばモバイルオーダーの機能だけ先駆けて導入する、ECサイトの在庫連携を行うといったように便利機能を事業の拡大に合わせて増やしていき、最終的にオムニチャンネル完成させる。といった
スマレジを使おう
オムニチャンネル化を目指すツールとしておすすめなのが、スマレジです。スマレジはPOSレジですがさまざまな機能と連携でき、実店舗のデータを集め他のクラウドに飛ばすことが可能です。レジとして決済を行うだけでなく、モバイルオーダー、EC連携の基幹として強い役割を果たします。
スマレジはIT導入補助金の支援事業者です。スマレジのITツールとスマレジを使用するためのレジ関連機器の導入に補助が出ます。ソフトは最大75%の補助、関連機器は最大50%の補助が出るので、半分以下の費用で導入が可能です
では、スマレジで出来るオムニチャンネルを簡単に紹介します。
飲食店で人気のオムニチャンネル
- ホールとキッチンのオーダー連携
- QRコードを使用したモバイルオーダー
- 予約管理システム
- ウーバーなどの配達システムとのレジ連携
- 引換券の発見
- 行列店での待ち時間をアプリやLINEで管理
などの機能が飲食店で人気の機能です。中でも上2つのシステムが特に人気です。
スマレジウェイターでオーダー管理
スマレジウェイターはその名の通りスマレジが提供している飲食店向けのオーダー管理システムです。
レジとキッチンとホールの3か所を連動させて、ホールで受けた注文は自動的にキッチンとホールに飛び、紙に書く手間、レジを打つ手間などが必要なくなります。この基本機能で月額12,100円です。また別料金ですがタッチパネルモニターを利用したテーブルオーダーの導入も可能です。
12,000円を毎月はちょっとしんどい、、、という場合はレジとの連携を諦め、ホール用の端末は1台だけという制限は出てしまいますが、無料で使用することもできます。ですが、お試しの意味合いが強いので、まずは試してみて、使い勝手がよさそうだったら有料への切り替えを検討していきましょう

お客さんのスマホからオーダー
スマレジウェイターより安価に始められるのが、テーブルごとに設定されたQRコードからお客さんのスマホでオーダーを行うシステムです。こちらもお客さんが注文するとオーダーが厨房とレジに飛びます。間に人を返さずオーダーを完了で切るのがメリットです。。
スマレジと連携できる代表的なアプリは以下の3つです。
L.B.B.Cloud
L.B.B.CloudはQRコードで読み取り、スマートフォンからモバイルオーダーする機能はもちろん、モバイル決済にも対応しています。そのため、テーブル会計や来店前に注文、あらかじめ決済することが可能に。定員さんの手間がさらに減り、お客さんはテーブルで決済後そのまま帰ることが出来き、テイクアウトでは商品の完成を待つことなく、出来上がったものを受け取り、すぐにお店を出ることができます。
料金は基本的なモバイルオーダーは無料ですが、決済機能や注文完了メールを送る場合は月額11,000円。さらにLIN連携を行うと月額16,500円となります。メールは見ないけどLINEは見るというお客さんも多いですよね。お客さんの利便性をあげ、ファンを獲得しやすくする費用となっています。
QRオーダー
QRオーダーもモバイルオーダーです。名前がシンプルでわかりやすいですよね。有名企業も利用しています。
月額11,000円。店舗単位で費用がかかり、追加機能はかかりません。登録したメニューを自動で翻訳してくれるので、インバウンドでお客さんが増えてきたお店にはぴったりです。飲み放題や食べ放題、売り切れの表示への切り替えなども可能です。
また、LINE連携も可能で、商品完成時にお呼び出し通知の送信なども可能です。
食べログオーダー
食べログもQRオーダーに参入しています。
月額15,000円と費用は少し高いのですが、電話サポートも含まれているので、ITに不安があるという方でも安心して使用することができます。
また、メニューごとにオススメ、トッピングなども同時に表示することができるので、カスタム性の高いメニューを提供しているお店にオススメです。お客さんにゆっくり選んでもらい、有料オプションの注文率を上げましょう。
モバイルオーダーは導入ハードルが非常に低いです。費用が安く、最低限の機能でよければL.B.B.Cloudなどは基本料が無料です。有料のオプションを使用したとしても月額2万弱ですむので、注文時のコミュニケーションを大事にしているお店以外はすぐの導入がオススメです。
ホールの負担が減り、ミスも減るだけでなく、お客さんの好きなタイミングで注文できるので、注文数も自然と増える傾向にあります。
予約管理や待ち時間管理システム
予約待ちや行列ができてしまうお店で人気なのが予約管理や入店のための整理券を配布するシステムです。これは飲食店だけでなく、サロンなどでも使用されています。
予約管理
予約管理という名前のアプリではお店独自の予約用のWEBページが作れ、予約を受け付けることが出来るようになります。お店オリジナルなので、ほかのリピーターなどのすでにお店を知っている人向けのシステムです。
個人経営のサロン(ネイルやまつエクなど)、飲食店、施設の予約をWebページからお客さん主導で行うことができます。
matoca
matoca(マトカ)は行列対策を主な目的としています。matocaで整理券を発行し、順番が近づいたらLINEやメールなどで通知を行います。お店から離れることが出来るので、行列対策になります。
発券方法は大きく2種類あり、お店に来店してもらい発券。またはLINE経由で発見する方法です。
最大のメリットはLINEを使用して発券するので、自社アプリを制作・維持するコストがかからないことです。多くの企業が利用していて、飲食店ではコメダ珈琲や大戸屋などで使われています。とてもUIがいいのでオススメのツールです
紹介した拡張機能は単体で使うこともできますが、スマレジを主軸にして展開するとより便利になる機能となっています。必要なもの、欲しい機能を導入して、業務効率をぐぐーっと上げていきましょう!
アパレル(小売店)で人気のオムニチャンネル
- ECサイトと実店舗との在庫連携
- ECサイトと実店舗など各店舗間のポイント連携
- 配送業務の外注
小売店のオムニチャンネルは飲食店ほど種類は多くなく、在庫管理と顧客管理をどう行っていくかが主軸となっています。具体的には各店舗やECの在庫を一括管理し、売り逃しや在庫販売を防ぐ。外注先の倉庫から顧客へ発送。SNSを利用した来店促進などが小売(アパレル)のオムニチャンネルです。
在庫管理ならネクストエンジン
ECサイトと複数の店舗、倉庫との一括管理を行うシステムはいくつかありますが、おすすめはネクストエンジンです。月額3,000円で商品受注の200件までは無料、その後は1件ごとに費用の掛かる従量課金制で、金額は受注件数によって1件毎に5~35円と変動します。受注一件ごとに料金はかかりますが、それに見合った手間の簡略化が望めます。業界内では非常に安い価格設定も魅力のポイントです。
注文処理の大幅短縮、発注ミスなどのヒューマンエラーの削減に非常に役立ちます。発送業務を配送センターなどの外注先でも使用が可能で、受注、入荷、発送という一連の流れをすべてネクストエンジン上で管理します。
月額3,000円なので小規模な事業者でも使用しやすいのが魅力です。実店舗の在庫はPOSレジ(スマレジ)から販売記録を吸い上げ、管理します。
ECサイトと実店舗のポイント連携
ECサイトと実店舗でポイントを連携することも可能です。スマレジには会員証を作る仕組みがあり、この会員証とECサイト上の会員証との連携が可能です
Omni Hub Shopify会員連携アプリ
こちらのアプリではECサイト大手Shopifyとの会員連携が可能です。Shopify上のポイントと実店舗の共通化が可能で、モバイルアプリやLINE上に会員証をつくりバーコードで読み取る頃ができます。
使用するにはスマレジプレミアムプラス以上とShopifyのアカウントに加えてOmni Hubアプリ使用料月額10,000円がかかります。詳しくはこちらから
ec connector
また大手受注管理クラウドを運営しているec connectorともスマレジは連携が可能です。ネクストエンジンと同じように受注や在庫管理を行え、会員証の連携もできます。会員証の連携できるECサイトはfutureshop、サブスクストアなどになります。ECとの会員連携可能かどうかはECサイトによって変わります。導入前に確認が必要です
LINEで会員証
LINE上のミニアプリを利用して会員証を作る仕組みも人気です。ミニアプリを運用するために作成したお店のLINE公式アカウントを利用して、お客さんへのプッシュ通知も可能です。会員証を作るついでにお友達登録が完了するので、セール期間やLIクーポンなどを送付して、お客さんの再来店を促すことが出来ます。
スマレジには多数の外部連携が用意されています。古くからあるソフトとの連携、大手管理システムとの連携や売り上げを管理する会計ソフトとの連携など、連携できる企業数が非常に多く業界最多の水準です。
スマレジ独自のアプリマーケットがあり、各パートナー企業が用意した便利機能を使用することが出来ます。アプリには無料で使えるものもあります。ちょっとした不便が拡張機能で解決することも。上記で紹介したもの以外にもたくさんのアプリがあるので、ぜひチェックしてみてください。
スマレジを新たに導入する、他社から乗り換える、という場合はIT導入補助金の使用がおすすめです。IT導入補助金はスマレジの月額料金の2年分と必要な周辺機器に対して補助が出ます。最大75%の補助が出るので、実質的な負担額は半分以下になります。かなりお得な制度なので、制度が終わる前の利用がおすすめです

