akippa株式会社 代表取締役社長 CEO 金谷 元気(かなや げんき)

屋号または会社名
akippa株式会社
役職
代表取締役社長 CEO
名前
金谷 元気(かなや げんき)
genki_kanaya

どんなお仕事をしていますか?

全国の空いている個人宅の駐車場や、契約されていない月極駐車場を15分単位で予約して利用できる「akippa」という駐車場シェアサービスを運営してます。2014年の4月にスタートして、7年半くらい運営しています。2021年11月時点での会員数は230万人です。

オオサカンに来たきっかけ

IT飲み会です。
当時のakippaは営業会社でしたが、IT企業になりたいという想いを持って参加したIT飲み会で、代表の大崎さんと出会って、家が近いことで意気投合!

一度飲みにいったことをきっかけにいろいろ教えてもらうようになりました。
その頃、ちょうどオオサカンがオープンすると聞いて、僕と広報の森村がメンバーになりました。

オオサカンの思い出

なんといってもShoot!です。

当時IT系のニュースは、ほぼすべてが東京の企業やサービスでした。
大阪にもニュースはたくさんあるのに、ほとんど見かけない。東京のWebメディアの人たちと「大阪で今面白いことを伝える」イベントをオオサカンで開催してたんです。それがピッチイベント「Shoot from Osaka(n) 」。全部で3回ぐらい出ましたね。

最初に発表したときは僕たちのチームは全員スーツ着用で、
プリペイドカード500円を全員にプレゼントする…完全に浮いていました。

「営業会社とIT会社はこんなにかけ離れてるんか!」と強く感じ、あれ以来スーツを着ることがほとんどなくなりました。

ここにいる人たちと同じような服を着てる方が馴染みやすいな、とまず感じました。今思えば、違う世界に行く時のちょっとしたコツみたいなものでしょうか…
カルチャーを合わせるために服装は大事なポイントだと思います。

IT界隈ではこんな服を着たらだめというルールはありません。
でも、どう振る舞っていいかわからない場所で、僕らの髪型はツーブロックですし、それにスーツ!場の雰囲気の近い洋服を着ると自分も自信を持って入っていきやすかった。
元々馴染んでる人だったら何も気にならないと思います。

繰り返しになりますが、見た目は関係ありません。
それでも、僕の気持ちを整えるためにこだわりました。

そして、肝心のピッチ!
最初はピッチという言葉の意味もわからない。だからピッチという言葉からまず勉強する「ピッチとは?」の会。
その後、プレゼン勉強会もやりました。
オオサカンメンバーからは「これじゃ伝わらん」というありがたい指摘を受けて、ずっと一緒に考え続けていました。

プレゼンのプロではなくても違う業界の人に話を聞いてもらうと客観的に見れる。そこからブラッシュアップを重ねていきました。
あれがあったからIVSでも優勝できたと思っています。

akippaが生まれるまで

営業会社として初めてアプリのサービスを作ろうと決めてakippaが生まれました。

最初は、エンジニア・デザイナーの社員が0だったので当時のメンバー数人に声をかけながら、「資金調達して、営業で駐車場を集めるんですけどサイトどうやって作るんかな?」とやりたいことを思いつくたび、模造紙に書いて紙芝居方式で相談。ある地点でオオサカンにいるみんながakippaに関わってるんちゃう?みたいな時期もありました。

それまでは営業会社として携帯を売ったり、ウォーターサーバーをイズミヤで売ったり
広告もたくさん売っていましたが、売上至上主義になっていくと疲弊し、世の中のためになっていないと感じることも増えてきます。

創業2年目からいる高校の後輩に「この会社って経営理念ないですよね。考えて欲しいです」と言われました。
当時はもうお金がなくて電気止められていました。社員に給料払うことを優先していて自分を最後にして耐えられるタイプなんで笑
でもやっぱり電気がないとしんどい。そこで「電気ってなくてはならないものだな」と思ったことをきっかけに、僕らもこういうなくてはならないものを作ろうと考えて 
「“なくてはならぬ”をつくる」という経営理念でいこう!と話したんです。
そうすると「それって世の中の困りごとを解決することじゃない?」ということになり、壁に200個、社員30人で困りごとを書いたんですよ。

その中で「駐車場は現地に行ってから満車と知るから困る」というものをアイデアにサービスをスタートしたんですが当時あまりにも無知だったこともあり3つ同時にサービススタートしてどれか当てようと考えていました笑

電気も止まってる状況で、経営理念ができた。次は「宅食べ」、「ゴルコン」、「akippa」3つやるぞと。

そこで、OIH(イノベーションハブ)で一緒にピッチ登壇する前日までどれでピッチするか悩んでいました。

当日は「akippa」を発表。審査員がgumiの國光さん、エニグモ(buyma)の須田さんで大絶賛を受けました。
オオサカンのShoot!で、それまで苦しんできた僕たちが評価されたんです。
このサービスはいけるんじゃないかなと感じた瞬間です。

須田さんは「1個に絞るなら出資をする」とその場で言ってくれました。翌日、会社のみんなに「akippa一本でやっていく」と言いました。

3つを一気にやらなくてよかった。大失敗するところでした笑

オオサカンの気に入っているところを教えて下さい。

なんといっても人です。
安心する人がたくさんいる。
嫌なことがあっても安心、落ち着くというかほっとするのがいいところ。
オオサカンは僕にとってホッとする場所!

起業したいなと思ってる若者たちへ一言

まずはさくっと相談すること。
ITの事業ってどうやったらどうやってスタートできるんですか?とか
メディアの人ってどうやって繋がってどう取材してるんですか?など…
ITとかけ離れてると最初は何も分からないものです。

コミュニティに入っていると気軽に周りの人に聞ける。
どうしよう?って迷いながら考え続けるよりも
すぐ聞ける人の近くにいると小さな疑問を解決しながら前進できます。